段象の家 / 1975

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データ

所在地:神奈川県川崎市
主要用途:専用住宅
敷地面積:656.21m2
建築面積:141.88m2
延床面積:141.88m2
階数:地上1階
構造:鉄筋コンクリート造
掲載誌:新建築7602/JA7606,7612/近代建築7404/別冊・都市住宅1974秋/Casabella1976-413
設計担当:木村優

 この住宅は、丘陵地区に広がる分譲地の高台に位置している。東西方向に45度の段上を有している台形の形態は、南斜面のこの造成地のシンボルともなるべき様相を呈している。玄昌石に覆われたこの建築は、あたかも丘の上に黒い石壇が誕生したかのように見える。シンメトリカルに構成された平面型および立面は、「涅槃の家」「無為の家」にも見られることなのだが、この「段象の家」では、マッスを対比させることによって、さらにその効果は強調されている。寝室から居間、居間から寝室への視覚的な「通り」は、シンメトリーであるためほとんど変わらないのであるが、段状のフォルムによる繰り返しによって、さらに相乗的な効果を生み出している。
 現代社会の喧噪の中で、「沈黙」を建築空間形成の一要素として追い求めた作品である。

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Stepped-Platform House(1975)

Location:Kanagawa,Japan
Main use:House
Site area:656.21m2
Builbing area:141.88m2
Total floor area:141.88m2
number of stories:1story
Structure:RC